ホーム > クリエイトの眼 > 第1回 「ひとりのクルマ好きとして、いいものをつくりたい。それが私の原動力。」

クリエイトの眼

第1回 プロジェクトセンター システム4室 デスク 石橋 学

たとえば、ハイブリットカーをごく普通に街で見かけ、ガソリンや軽油を使わず、燃料電池で動く車が公道を走りはじめる。
高度なITS技術によって制御された自動運転が実際に行なわれている。
ほんの10年前のクルマやそれを取り巻く環境と比較しても、その進歩の速さには本当に驚きますよね。子供のころ「こんなことができたらすごいな」なんて思っていた世界が、もう現実になっているんですよね。いや、ある部分ではそれを超えているかもしれません。

プロジェクトセンター
システム4室 デスク
石橋 学
エンジンやメーターのソフトウェア開発者として、初期の頃から第一線で活躍。現在、自動車関連の組み込み系ソフトウェア開発リーダーの統括とマネージメント業務を担当。新しいニーズに対し、より効率的な対応ができるシステムの構築を目指している。

私たちエンジニアは、そうした未来のクルマ社会をいち早く実現すべく、さまざまな分野からアプローチしています。その中で、私が携わっているのは「安全」を担う、ボディ関連の組み込み系ソフトウェアの開発です。この「安全」はクルマにとって、今も昔も、そしてこれからも変わらない、最も重要なものでしょう。だから、「もうこれで十分」と考えたことはないですね。毎日が課題との格闘と探求の日々です。

付加価値のある魅力的なクルマつくり。

最近、「魅力あるクルマの条件って何ですか?」と尋ねられたんです。私個人の意見は、単刀直入に言えば「壊れなくてシンプルなもの」、これに尽きるんですが、この業界にいて感じるのは、ユーザーは「遊び心」を求めているんだということ。クルマ本来の役割は移動のためのツールです。でも、シートに座って、キーを回すと、メーターのディスプレイに「welcome」と浮かび上がる。話しかけてくる。ごく単純なたったそれだけのことでも、なんだかほっとするでしょう。クルマとの暮らしの中で求められているのは、高度な機能や技術と同じくらいに、こんな心遣いや遊び心だったりするのでは・・・。

もちろん「遊び心」といっても、すべてがこれに当てはまるわけではありません。たとえば、スポーツカーのメーターなら、こういった機能は一切ない、アナログがいちばんでしょうし。クルマづくりに携わるエキスパートとして、このあたりのユーザーの用途に応じた、クルマのあるべき姿の見極めはしっかりしたいですね。

クルマの過去、現在、未来を支える「品質」。

大切な人の命を乗せて走るクルマは、本来「安全」であたりまえの商品です。そのためにはハイレベルな「品質」の維持が欠かせません。エンジニアであると同時に、ひとりの「クルマ好き」として、明るくて楽しいクルマ社会を願っているからこそ、良いものをつくりたい。私はいつもそう思っています。
あたりまえの「安全」をユーザーが享受して快適なカーライフを送っていること自体が、実は私たちエンジニアの喜びであり、やりがいなのです。

環境と安全をメインテーマとした新時代への変化と、更なるクルマのハイテク化によって、ソフトウェアが占める重要性は一層高まるでしょう。もちろんクルマの仕様や機能も更に複雑になることは言うまでもありません。しかし、どんなに複雑になったとしても、決して妥協しない「クリエイトの眼」があれば、快適な「あたりまえ」の毎日を提供できると思っています。クルマ社会をよりよくしていく縁の下の力持ちとして、とことん「品質」を追及するエンジニアであり続けたいと思っています。